スマホの月額料金について考えるとき、選択肢の1つとして上がる格安SIMですが、取り扱っている会社は20社以上と少なくありません。そのため、どの会社を選べばいいのか迷っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、格安SIMの料金に関わる基礎知識を紹介し、そのうえで格安SIMのおすすめ6社を徹底比較していきます。
格安SIMとは?
格安SIMとは、NTTドコモ、au、ソフトバンクの3大キャリアに比べて、安い月額料金で利用できる通信サービスです。
格安SIMが月額料金を安くできるのは、大手通信キャリアから回線を借りているためです。
大手通信キャリアは自社で回線を構築しているので、通信設備への投資や維持費がかかります。その費用はユーザーの利用料金から賄われています。一方、回線を大手キャリアから借りている格安SIMは設備投資・維持費がかかりません。人件費や設備費を削減できるため、大手通信キャリアに比べて安い利用料金できます。
自分にぴったりのサービスを見つけるためには?
まずは、自分がどんな目的でスマホを使うかを把握することが大切です。電話機能の必要性、月々使うデータ容量、通信速度など、必要なサービスは人それぞれです。
まずは基礎知識として、ポイントとなる項目についていくつか解説していきましょう。
SIMカードの種類
SIMカードは、電話機能がある「音声通信SIM」と、電話機能のない「データ通信専用SIM」に大別されます。
音声通信SIMは、音声通信・データ通信の両方が使用でき、電話番号が持てる「音声通話付きSIM」です。
一方、データ通信専用SIMは、メール・ネットの通信のみ使用できる「データ通信専用SIM」と、データ通信専用SIMに電話番号でメッセージのやりとりを行うSMSサービスを追加した「SMS機能付きSIM」の2種類があります。
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音声通信SIM |
データ通信専用 |
|
SMS機能付きSIM |
データ通信専用SIM |
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電話機能 |
あり |
なし |
|
SMS機能 |
あり |
あり |
なし |
データ通信 |
可能 |
データ通信容量
自分がスマホを使うに際して、月々どのくらいのデータ通信容量を必要とするか把握しておきましょう。スマホの料金プランはデータ通信容量によって決まります。当然、容量が大きくなるほど料金が上がるので、スマホの使い方に合ったデータ容量を選ぶことが自分に合ったサービスを探すカギです。
LINEやSNSを使ったテキストのやりとりを主目的とするなら、1GB~3GB程度でも十分足ります。一方、画像の閲覧や、音楽・動画の再生を頻繁に行う場合は、10GB以上の大きめの容量を選ぶことをおすすめします。
料金
月額料金は、SIMカードの種類とデータ容量によって異なります。以下はデータ容量別のおおよその相場です(データ通信専用SIMの場合)。
データ通信容量 |
料金(データ通信専用SIMの場合) |
1GB |
500円前後~ |
3GB |
900円前後~ |
6GB |
1,400円前後~ |
10GB |
2,300円前後~ |
料金は「音声通話付きSIM >SMS機能付きSIM >データ通信専用SIM」の順で、音声通話付きSIMを利用する場合が最も高くなり、データ通信専用SIMの場合が最も安くなるのが一般的です。
通信速度
ネット環境を快適にする通信速度は、格安SIMの選択基準の1つです。
ただし、ここで覚えておきたいのは、格安SIMは大手キャリアから回線を借りることで格安価格が成り立っていることです。当然、回線が混雑すれば格安SIMのユーザーよりも、大手キャリアのユーザーが優先されることになります。
そのため、格安SIMはアクセスが集中する時間帯では通信が不安定になることがあります。これはどの格安SIMサービスでも同様です。
一般的に、会社・学校の昼休みの時間帯にあたる12時~13時、終業からのプライベートな時間帯にあたる17時~22時の時間帯はアクセスが集中しやすくなるので注意が必要です。
各社の独自サービス
月額料金や通信速度も自分に合った通信会社を選ぶ基準になりますが、各社の独自サービスも見逃せません。独自サービスには、特定のアプリの通信量を無料にできるカウントフリーや、データ容量を共有するためのユーザーコミュニティなど、より自分に合ったプランを構築できる要素が数多くあります。
格安SIMを契約する前に、自身にどのようなサービスが必要か精査しておくと良いでしょう。
格安SIM6社のサービス内容を徹底比較!
今回は格安SIMを扱う通信会社の中から、LIBMO、ワイモバイル、UQモバイル、mineo、LINEモバイル、IIJmioの計6社のサービス内容を比較していきます。なお、料金やキャンペーンは2020年10月時点の情報です。
料金で比較
まず月額料金での比較です。月額料金はサービス内容によって価格が異なり、ここでは通話機能付きSIMの場合とデータ通信専用SIMの場合で比較していきます。
通話機能付きSIMの場合
各社3GB、10GB、30GBの料金を一覧で比較します。6社の通話機能付きSIMでかつ、割引ではない通常料金は以下の通りです。
|
3GB |
10GB |
30GB |
LIBMO (docomo回線) |
1,738円 |
3,278円 |
7,238円 |
ワイモバイル (Softbank回線) |
2,948円 |
4,048円 |
- |
UQモバイル (au回線) |
2,178円 |
3,278円 |
- |
mineo (au回線) |
1,661円 |
3,443円 |
7,161円 |
mineo (NTTドコモ回線) |
1,760円 |
3,542円 |
7,260円 |
mineo (Softbank回線) |
2,145円 |
3,927円 |
7,645円 |
LINEモバイル (au・ docomo・Softbank回線) |
1,628円 |
- |
- |
IIJmio (au・docomo回線) |
1,760円 |
- |
- |
※すべて税込価格
※キャンペーンにより使用できるデータ容量が増えている場合も、増加前の容量の欄に記載しています。
※該当のデータ通信容量のプランが提供されていない場合は空欄としています。
データ通信専用SIMの場合
3GB、10GB、30GBの料金を一覧で比較します。6社のデータ通信専用SIMでかつ、割引ではない通常料金は以下の通りです。
|
3GB |
10GB |
30GB |
LIBMO (docomo回線) |
968円 |
2,508円 |
6,468円 |
ワイモバイル (Softbank回線) |
- |
- |
- |
UQモバイル (au回線) |
1,186円 |
- |
- |
mineo (au・NTTドコモ回線) |
990円 |
2,772円 |
6,490円 |
mineo (Softbank回線) |
869円 |
2,871円 |
6,589円 |
LINEモバイル (au・ docomo・Softbank回線) |
1,078円 |
- |
- |
IIJmio (au・docomo回線) |
990円 |
- |
- |
通信速度を比較
ワイモバイル、UQモバイル、mineo、LINEモバイル、IIJmio、LIBMO各社の朝昼夜の平均通信速度は以下の通りです。
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ダウンロード平均 |
アップロード平均 |
LIBMO |
29.9 Mbps |
9.6 Mbps |
ワイモバイル |
30.2 Mbps |
16.4 Mbps |
UQモバイル |
92.9 Mbps |
6.8 Mbps |
mineo (au回線) |
38.5 Mbps |
9.3 Mbps |
mineo (Softbank回線) |
11.6 Mbps |
11.6 Mbps |
LINEモバイル |
21.9 Mbps |
14.2 Mbps |
IIJmio |
20.5 Mbps |
11.2 Mbps |
【参考】モバレコ
各社の特徴・キャンペーン内容は?詳細比較
ここからは、LIBMO、ワイモバイル、UQモバイル、mineo、LINEモバイル、IIJmio各社の特徴と、行っているキャンペーンを取り上げていきます。なお、キャンペーンの情報は2020年10月現在のものです。
LIBMO
LIBMOは、docomo回線を利用しており、格安SIMの中でも料金が安く、通信容量のシェアや使わなかった通信容量を翌月に繰り越せる「データ繰越」など、出費を減らせるお得なサービスが多いのが魅力です。LIBMO学生応援プログラムや契約解除0円プログラムなどのキャンペーンを行っています。
現在、データ通信プラン30GBのデータ通信容量を2枚のSIMカードで共有ができる「TLCプラス」が提供されています。その月々によって使うデータ量は異なってしまうものですが、共有することで余ったデータ量をより効率的に運用できます。組み合わせは以下の通りです。
TLCプラスの料金とSIMカードの組み合わせ |
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音声通話付きSIM + SMS機能付きSIM (データ通信容量 30GB) |
5,478円 |
音声通話付きSIM + 音声通話付きSIM (データ通信容量 30GB) |
6,248円 |
※すべて税込価格
2枚のSIMカードを二人で使っても、一人で2台の端末に使ってもOK。このような大容量プランがお得に利用できる点も、LIBMOの大きな特徴です。
ワイモバイル
ワイモバイルはSoftbankの回線が使でき、混雑しやすい時間帯でも比較的安定した通信が可能です。PayPayのキャッシュバックや、PHSからスマホへの契約手数料0円などのキャンペーンを展開しています。
ワイモバイルユーザーを対象にPayPayモールおよびYahoo!ショッピングにおいてPayPay残高で支払いを行うと最大でPayPayモールが20%、Yahoo!ショッピングが16%戻ってくるキャンペーンを実施しています。
申込期間 2020年10月1(木)~
UQモバイル
UQモバイルは、au回線に対応しており、他社の追随を許さない通信速度が特徴的です。他社からの乗り換えによるキャッシュバックや、UQモバイルとUQWiMAXの両方を契約でUQモバイルの月額基本料が500円割引になるキャンペーンを実施しています。
UQ×with HOMEサービスを契約した方で、適用条件を満たした方に限り、with HOMEで使える専用デバイスを無料、もしくは格安で提供するキャンペーンを行っています。with HOMEとは、専用デバイスを設置することで、スマホから家電を遠隔操作できるサービスです。
「キャンペーンセット カメラ」では、ネットワークカメラが0円、「キャンペーンセット リモコン+プラグ」では赤外線リモコンとスマートプラグが0円、「キャンペーンセット リモコン+スピーカーセット」では赤外線リモコンとGoogle Nest Mini(Chalk)のセットが2,800円で購入できます。
申込期間 2020年9月10(木)~2021年1月31日(日)
mineo
mineoは、ドコモ・au・Softbankの回線に対応しており、各種サービスが豊富です。パケットシェアなど、データ容量を無駄なく活用するためのサービスが無料で使用できます。また、mineoに関する疑問やトラブルをユーザー同士で相談できるコミュニティサイト「マイネ王」があり、誰でも気軽に回覧できるのも嬉しいポイントです。
mineoは他社からの乗り換えによる月額割引や、電子マネー贈与などのキャンペーンを実施中です。
他社からの乗り換えで、デュアルタイプ3GB以上のコースをご契約の場合、6ヶ月間の基本料金が800円引き、SNS使いたい放題のパケット放題が80円引きとなるキャンペーンを実施しています。
申込期間 2020年8月26日(水)~終了日未定
LINEモバイル
LINEモバイルは、ドコモ・au・Softbankの回線に対応しています。
また、限定的にデータの消費を気にする必要がなくなる「データフリー」というサービスがあります。これは、契約したオプションの種類によって、LINE、Facebook、Twitter、Instagramなどの決められたサービスで使う通信量に限り、データ通信量にカウントしないというサービスです。通信量を気にせずに使いたい放題になるので、対象サービスを多用する方におすすめです。
LINEモバイルでは、新規契約またはプラン変更をした方を対象とした月額基本料金の割引、契約とセット購入による最新スマートフォンの割引などを実施しています。
ベーシックプラン(音声通話・3GB以上)で新規に契約された方と、プランを変更した方を対象に月額基本利用料金3ヶ月間980円引きとなるキャンペーンを実施しています。
申込期間 2020年9月10(木)~2021年1月31日(日)
IIJmio
IIJmioは格安SIM業界の老舗で、au・docomo回線に対応しています。通話料50%オフの通話機能や、ダータの繰り越し、低速通信時のバースト通信(読み込みの最初の数秒だけ高速通信ができる機能)など、お得に、快適に使うためのさまざまな機能が提供されています。
まとめ
今回は、格安SIM6社を徹底比較してご紹介しました。格安SIMの利用は各社のサービスを把握することで、さらに便利でお得になります。各社の特徴を知り、自身にとって最適な契約プランを選択しましょう。
LIBMOの公式サイト