Apple社のiOSと業界を二分するオペレーティングシステム、Android OSの開発元であるGoogleが開発・販売する「Pixelシリーズ」。業界の例に漏れず常に進化を続けており、最新版となる「Google Pixel 7」シリーズが2022年10月13日に発売されました。
この記事では、このPixel 7シリーズが既存シリーズから進化した点を踏まえ、その特徴・スペックの詳細について解説します。
- Googleの最新機種「Pixel 7」
- Pixelシリーズとは?
- Pixel 7とPixel 7 Pro
- Pixel 7シリーズのおもな特徴
- Pixel 7とPixel 7 Proのスペック一覧
- 通常版とProはどちらがおすすめ?
- Pixel 7のご購入はTOKAIモバイルショップで
- まとめ
Googleの最新機種「Pixel 7」
2022年10月6日開催の新商品発表イベント「Made by Google」にて発表されたのは、Androidスマートフォン「Google Pixel 7」です。まずは、これまでのPixelシリーズと比較しながら、この最新機種のスペックや、既存機種からの変更点を紹介します。
Pixelシリーズとは?
Pixel 7の紹介に移る前に、過去のPixelシリーズについて確認しましょう。Google Pixelシリーズとして日本で初めて販売された機種は、2018年11月1日に発売された「Pixel 3」「Pixel 3 XL」でした。Pixel 3は5.5インチ、Pixel 3 XLは6.3インチのディスプレイを備えており、この時すでに「Pixel 3 XL」は、現在主流の大画面スマートフォンと同等サイズの実現に成功しています。
それ以降は、早くて1年以内に新作が発表されるなど、数々の進化とマイナーチェンジを繰り返し、新作の「Pixel 7」「Pixel 7 Pro」が登場しました。以下は、これまでに発売された機種を順に示したものです。
- 「Pixel 3a」:2019年5月17日
- 「Pixel 4 / Pixel 4 XL」:2019年10月24日
- 「Pixel 4a」:2020年8月20日
- 「Pixel 4a(5G) / Pixel 5」:2020年10月15日
- 「Pixel 5a(5G)」:2021年8月26日
- 「Pixel 6 / Pixel 6 Pro」:2021年10月20日
- 「Pixel 6a」:2022年7月28日
- 「Pixel 7 / Pixel 7 Pro」:2022年10月13日
Pixel 7とPixel 7 Pro
自社製プロセッサを搭載し大きな刷新を遂げたPixel 6。その後継機種として「Pixel 7 / Pixel 7 Pro」が登場しました。ここでは、Pixel 7とPixel 7 Proの概要を簡単に紹介します。
Pixel 7
Pixel 7シリーズは、Pixel 6で初搭載されたプロセッサ「Google Tensor」が更新され、Sumsungの協力を得て開発された第2世代プロセッサ「Google Tensor G2」を搭載し、処理能力向上を図った最新機種です。Pixel 7はそのスタンダードモデルになります。
また、最大リフレッシュレート90Hzの6.3インチディスプレイ、8GBのメモリ、4,355mAhのバッテリー、デュアルカメラを備えているのが特徴です。ストレージはPixel 6と同様、128GB・256GBの2種類が用意されています。
Pixel 7 Pro
Pixel 7 ProはPixel 7の上位モデルであり、6.7インチの大画面とより高精細な120Hzリフレッシュレートを持つディスプレイや12GBのメモリの他に、望遠レンズを含むトリプルカメラを搭載しました。
ディスプレイの大型化と処理能力のさらなる向上に対応するため、バッテリーはスタンダードモデルと比べ5,000mAhに大型化しています。
ストレージはPixel 7と同様128GB・256GBの2種類が用意されている一方、Pixel 6 Proで設定されていた過去最大容量の512GBは除外されています。
Pixel 7シリーズのおもな特徴
Pixel 7とその上位モデルであるPixel 7 Proは、前世代のPixel 6シリーズからどう変化したのでしょうか。スペックごとに分けて詳細を解説します。
デザイン・サイズ
Pixel 6シリーズからの筐体デザイン上の大きな変更点として目につくのは、カメラユニットの配色です。
Pixel 6シリーズでは本体色を問わず、カメラユニットはガラスで覆われ、黒で統一されていました。対してPixel 7シリーズでは、カメラユニットのパネルそのものが本体色に応じてカラーの異なるアルミフレームで登場しました。金属製となったことによりフレームとの一体感が高まるとともに、黒色はレンズ周囲だけになり、レンズの存在感とパネルカラーごとの個性が際立つデザインとなっています。
なお筐体については、Pixel 6に比べPixel 7のディスプレイが0.1インチだけ小さくなっていることもあり、Pixel 7やPixel 7 Pro共に若干デザインが変更されています。
とはいえ、全体的なデザインは変わっておらず、サイズ・重量ともに違いはあるものの使用感はほとんど変わりません。
カラーバリエーション
カラーバリエーションはPixel 7がObsidian、Snow、Lemongrassの3種類、Pixel 7 ProはObsidian、Snow、Hazelの3種類です。ただし同一カラーでも7はマット仕上げであるのに対し、7 Proでは光沢仕上げとなっており、より高級感が演出されています。
Pixel 7
左からObsidian、Lemongrass、Snow
Pixel 7 Pro
左からObsidian、Snow、Hazel
Pixel 6やPixel 6 Proも同様に3種ずつの展開かつ基本色はモノトーン基調でしたが、Pixel 6はSorta Seafoam、Kinda Coral、Stormy Blackの3種類、Pixel 6 ProはSorta Sunny、Cloudy White、Stormy Blackの3種類などと、天候や海洋モチーフの独特なカラーバリエーションでした。それらに対し、7シリーズは比較的落ち着いたカラー展開になったといえます。
ディスプレイ
Pixel 6とPixel 6 Proから搭載されていた有機ELディスプレイは、その画面サイズと高画質を維持しつつ、明るい環境下での更なる視認性の向上が図られています。
Pixel 7シリーズにおいても、基本モデルで90Hz、Proモデルで120Hzという高い最大リフレッシュレートはそのままに、Pixel 6とPixel 6 Proで最高800ニト止まりだった輝度は、Pixel 7で最大1,400ニト、7 Proでは最大1,500ニトまで大幅に向上しており、屋外での使いやすさは折り紙付きといえるでしょう。
またProモデル限定の機能として、10~120Hzの広範囲で機能するリフレッシュレートの自動調整機能が搭載されており、ディスプレイの使用状況に応じてバッテリーの節減効果が期待できるのも利点です。
端末のスペック
Pixel 6やPixel 6 Proに搭載されていたGoogle Tensorから更新されたGoogle Tensor G2では、全体の処理能力向上のほか、バッテリー効率向上による稼働時間の延長が図られています。
そのため、バッテリー容量そのものは前モデルと比較して若干少なくなっているものの、総合して稼働時間に大きな差が出ないよう対策されています。
円滑な処理に重要なメモリ容量も、前モデルと同様Pixel 7で8GB、7 Proで12GBが確保されているため、通常使用でメモリ不足による不都合を感じることはないでしょう。
カメラ性能
画像引用:Google
背面カメラは、Pixel 7がデュアルカメラ、Pixel 7 Proがトリプルカメラとなっています。5,000万画素の広角カメラ+1,200万画素の超広角カメラを基本形に、Proモデルのみ4,800万画素の望遠レンズが追加されるレンズ構成となっています。
Proモデル限定の望遠レンズを活かした機能として、「マクロフォーカス」では最短3cmという超短焦点の接写ができ、「30倍超解像ズーム」では超解像度の高画質・手ブレ補正付き望遠撮影が可能です。カメラの利用をメインに据える場合の選択肢として、Proモデルは大変魅力的といえるでしょう。
インカメラには6シリーズと7シリーズでは変更があり、Pixel 6では4K撮影不可の800万画素、Pixel 6 Proでは4Kに対応した1,100万画素と明確にクラスが分かれていましたが、7/Proでは一律で4K対応1,080万画素に統一されました。
6 Proと7 Proの比較では画素数が下がっている一方、プロセッサの画像処理能力が向上していることから、再生環境やアプリの処理能力による違いは、双方負けず劣らずのクオリティが期待できます。
生体認証
ロック解除やアプリのサインイン・各種決済などに利用できる生体認証機能は、Pixel 7とPixel 6 Pro共通で顔認証と指紋認証の2種類が搭載されています。インカメラが4K対応に統一されたことで、6/Proでは対応していなかった顔認証機能が7/Proでは正式にサポートされるようになりました。
ただしインカメラは通常の2Dカメラであり、立体的な認証精度がより高い赤外線カメラほどの安全性は持ち合わせていないため、使用できるのは端末のロック解除時のみとなっています。とはいえセンサー感度そのものは高く、極端に暗い場所でなければ問題なく認証可能なので、不便を感じることはないでしょう。
指紋認証はPixel 6にも搭載されていたの画面内蔵型を引き継いでおり、決済時やサインインに生体認証を使いたい場合はこちらを使用します。Pixel 6シリーズと同等の認証精度・速度を保っているので、こちらもストレスなく利用することができるでしょう。
価格
Google Storeの公式価格(いずれも128GBモデル)では、Pixel 6は74,800円から、6 Proは116,600円から購入できます。Pixel 7は82,500円から、7 Proは124,300円からとなっており、6/Proとの比較では約1万円弱の値上がりとなりました。
他社製品との比較では、7 Proと同じくカメラ性能に力を入れた競合機種であるiPhone 14 Proの128GBモデルが149,800円からという価格設定で、Pixel 7 Proの128GBモデルと比較して2万円以上高額となっていることを考えると、全ての最新機能盛り込んだ機種としてはコストパフォーマンスに優れているといえるでしょう。
また、公式オンラインショップだけでなくau・ソフトバンクの両キャリアショップでも購入することができます。回線契約の有無や支払い回数などを選択できる各種支払プランが用意されているため、Google Storeでの定価と比べて、とても安値で購入が可能です。
特に、近年キャリア各社で見られるようになった、48回分割支払いで契約し、24ヶ月利用後に端末を返却することで後半24回の支払いが免除されるプランを利用すれば、実質半額程度で2年間利用できるため非常にお得です。短いスパンでの機種変更を検討しているユーザーや、常に最新機種をチェックし更新していきたいユーザーには、特におすすめのプランとなっています。
Pixel 7とPixel 7 Proのスペック一覧
これまでにご紹介した点を含め、Pixel 7とPixel 7 Proの各種スペックについて、一覧表にまとめました。
項目 |
Pixel 7 |
Pixel 7 Pro |
ディスプレイ |
6.3インチ 有機ELディスプレイ 最大90Hzのリフレッシュレート |
6.7インチ 有機ELディスプレイ 最大120Hzのリフレッシュレート |
サイズと重量 |
高さ(インチ) 6.1 x 幅 2.9 x 奥行き 0.3 高さ(mm) 155.6 x 幅 73.2 x 奥行き 8.7 197 g |
高さ(インチ) 6.4 x 幅 3.0 x 奥行き 0.3 高さ(mm) 162.9 x 幅 76.6 x 奥行き 8.9 212 g |
バッテリー |
標準 4,355 mAh |
標準 5,000 mAh |
メモリ |
8 GB |
12 GB |
ストレージ |
128 GB / 256 GB |
128 GB / 256 GB / 512 GB |
プロセッサ |
Google Tensor G2 Titan M2 セキュリティ コプロセッサ |
Google Tensor G2 Titan M2 セキュリティ コプロセッサ |
背面カメラ |
50 メガピクセル 広角カメラ 12 メガピクセル 超広角カメラ
|
50 メガピクセル 広角カメラ 12 メガピクセル 超広角カメラ 48 メガピクセル 望遠カメラ |
前面カメラ |
10.8 メガピクセルカメラ |
10.8 メガピクセルカメラ |
認証 |
ディスプレイ内蔵の指紋認証 顔認証 |
ディスプレイ内蔵の指紋認証 顔認証 |
SIM |
デュアル SIM(ナノ SIM x 1 と eSIM) |
デュアル SIM(ナノ SIM x 1 と eSIM) |
5G対応 |
対応 |
対応 |
カラー |
Obsidian Snow Lemongrass |
Obsidian Snow Hazel |
防水防塵 |
IP68 |
IP68 |
通常版とProはどちらがおすすめ?
Pixel 7 ProをPixel 7と比較したときの主要な違いを抜き出してみると、ディスプレイ性能・プロセッサ(+メモリ)の処理性能・カメラ性能・バッテリー性能の4点です。これらの性能差を活かした使い方をするなら、最新機種の「Pixel 7 Pro」がおすすめです。なお、具体的な活用例は以下の通りになります。
- ・動画やゲームなどを高リフレッシュレートの大画面で最大限楽しみたい方
- ・3Dアクションゲームなど、処理能力が求められる高負荷のゲームやアプリをよく利用する方
- ・レジャー目的やSNSへのアップ、仕事などで写真/動画撮影のクオリティを重視する方
- ・外出中の利用頻度が高い方、使用中はできるだけ充電の手間をかけたくない方
こういった用途が決まったユーザーの方々には、Pixel 7 Proを購入すると良いでしょう。
反対に、スタンダードなPixel 7がおすすめなのは「コストをある程度抑えつつ、高性能な最新機種に触れてみたい」という方です。具体的には、以下の活用例が挙げられます。
- ・0.3インチの画面サイズの差にはあまりこだわらない方
- ・通話やブラウザアプリなどの普段使いがメインで、高負荷のアプリをあまり使わない方
- ・写真や動画の撮影・再生は綺麗なほうがいいが、プロ水準の性能は求めていない方
- ・自宅でも外出時にもほどほどに使う予定で、バッテリー切れの心配が少ない方
こういったコストパフォーマンスを求める方は、Proを手に取ると少々オーバースペック気味に感じられるかもしれませんので、価格面でメリットのあるPixel 7を選ぶのがおすすめです。
Pixel 7のご購入はTOKAIモバイルショップで
Pixel 7シリーズはLIBMOで直接購入することはできませんが、LIBMOやワイモバイルに加えソフトバンク取扱店でもある「TOKAIモバイルショップ」で販売しています。
TOKAIモバイルショップでソフトバンク取り扱い端末としてPixel 7/Pixel 7 Pro本体を購入し、LIBMOのSIMカードを回線契約することで、LIBMOのリーズナブルな月額利用料金と、ソフトバンクの本体代金分割プランを併用し、最新機種のPixel 7シリーズをお得にお使いいただくことができます。
まとめ
Pixel 6シリーズから更に進化した基本性能を備え、Google Pixelシリーズのフラッグシップモデルとして満を持して登場したのがPixel 7/Pixel 7 Proです。購入を迷っている方にはこの記事をもとに、どちらが自分の使い道に合っているか検討してみてはいかがでしょうか。店舗での相談やお得に購入できる方法のアドバイスとなれば幸いです。