最近、目の疲れを感じることはありませんか?テレビの見過ぎや、ゲームやスマートフォンの使い過ぎなど疲れ目の要因はさまざまです。疲れ目は悪化すると頭痛や肩こり、自律神経の乱れなどさまざまな症状を引き起こすリスクもあるため、放置せずにしっかりとケアする必要があります。
本記事では、スマートフォンによる疲れ目の予防、疲れ目と眼精疲労との違いを解説した上で、ケアの方法や視力回復に役立つアプリも紹介しますのでぜひ、参考にしてください。
- スマホの使い過ぎが原因?「疲れ目」や「眼精疲労」とは
- 疲れ目や眼精疲労が起きるのはなぜ?
- 疲れ目を改善するためのケア方法を4つ解説
- 疲れ目を予防する方法とは?
- 疲れではなく視力低下かも…?視力回復のトレーニング方法
- 視力回復トレーニングができるアプリ
- まとめ
スマホの使い過ぎが原因?「疲れ目」や「眼精疲労」とは
スマートフォンの使い過ぎは、疲れ目の大きな要因の一つです。ただ、もしかするとその疲れ目は眼精疲労かもしれません。ここでは、勘違いしがちな「疲れ目」と「眼精疲労」、それぞれの概要と違いについて解説します。
疲れ目とは
スマートフォンの使い過ぎが原因の一つとして起こる「疲れ目」の主な症状は次のようなものです。
- 目のかすみ
霧がかかったように景色がぼやけて見える、ものの輪郭がにじむなど、目がかすんだ状態になります。
- 目の充血
白目の部分にある血管が拡張してしまい赤くなる現象です。部分的に赤くなりますが、ひどい状態になると目全体が赤くなる場合もあります。
- ドライアイ
ドライアイとは、乾燥性角結膜炎の別称です。目の渇きや充血、涙目、異物感などの症状を引き起こします。
眼精疲労とは
目の疲れと混同しやすいものとして「眼精疲労」があります。同じものとして認識している方も多いかもしれませんが、目の疲れと眼精疲労は症状の重さに違いがあります。
一般的に疲れ目は一時的なもので、スマートフォンが要因であれば、一定時間スマートフォンを使わない、睡眠をしっかりと取るなどで緩和されます。
これに対し眼精疲労になると休息や睡眠だけでは緩和しません。場合によっては目以外の部分にも頭痛や肩こりなどの症状が現れる可能性もあります。
視力の低下につながる場合も
眼精疲労は、目の疲れを放置したまま、スマートフォンやテレビを見続けたりすることが主な原因です。最初は目のかすみやドライアイなど目に症状が出て、ひどくなると目以外の部分に症状が現れます。さらに放置していると、視力の低下につながってしまうケースも少なくありません。
また、眼精疲労は疲れ目だけが原因ではなく、視力や斜視といった目の病気から起きる場合もあります。その結果、視力が低下すれば再び眼精疲労になる可能性も高まり、さらに多くの症状を引き起こしてしまうかもしれません。
疲れ目や眼精疲労が起きるのはなぜ?
疲れ目や眼精疲労の原因のうち、スマートフォンの使い過ぎによって目の疲れが起きる仕組みを解説します。
まばたきの減少
スマートフォンを集中してみていると、無意識にまばたきの回数が減少します。人はまばたきの回数が減少すると涙が蒸発し、目の表面が乾燥するため、目の疲れが起きやすくなります。
ブル―ライトの影響
ブル―ライトとは、光の中の青色の光線を指すもので、太陽光にも含まれているものです。他の光よりもエネルギーが強く、長時間浴び続けてしまうと目の疲れにつながります。
酸素不足
スマートフォンで動画を見たりゲームで遊んだりしているときは、集中してしまいついつい長時間画面を見てしまうのではないでしょうか。
スマートフォンの小さな画面を集中して見ていると、目の血流が低下し、目への酸素や栄養の供給が不足することになり、目の組織に疲労が蓄積してしまいます。
目の調節力の低下
スマートフォンは画面が小さく、どうしても近距離で見ることになるため、スマートフォンから目を離した際、一時的に遠くにピントが合わなくなります。この目の調節力の低下が、目の疲れにもつながってしまうのです。
目の疲れを放置すると眼精疲労に進展することも
スマートフォンの使い過ぎは目の疲れにつながります。その目の疲れをたいしたことないと放置していれば、眼精疲労に進展するリスクが大きく増加してしまうでしょう。
特にスマートフォンの使い過ぎによる疲れ目の症状の一つであるドライアイは、放置していると眼精疲労につながる可能性が大幅に高まります。
眼精疲労は目だけではなく、体全体にもさまざまな影響を及ぼすため、早い段階で適切なケアをすることが重要です。
疲れ目を改善するためのケア方法を4つ解説
疲れ目から眼精疲労に進展するリスクを少しでも低減するには、疲れ目の段階で適切なケアを怠らないことが求められます。
特に重要なポイントは、「目薬」「睡眠」「温める」「ツボ」の4点です。ここでは、それぞれについて詳しく見てみましょう。
目薬によるケア
疲れ目のケアで大切なポイントの一つは目薬を使用することです。
目薬にはブル―ライトから目を守る、適度な水分を補給することでドライアイを防ぐといった効果が期待できるため、常に所持しておくようにしましょう。
ただ、目薬はさまざまな種類があり、それぞれ効能も異なります。スマートフォンの使い過ぎから目を守るには、角膜修復成分が配合されたもの、ドライアイ対策が施されたものがおすすめです。
また、ネオスチグミンメチル硫酸塩やビタミンB12など調節力低下を抑える成分が入ったものも良いでしょう。
使用の際は、説明書を読み、用法や用量を守ることも忘れないでください。
十分な睡眠を取る
疲れ目対策には、スマートフォンの使い過ぎを抑えることが大前提ではあるものの、空いた時間でテレビを見たりPCを使ったりしていては意味がありません。十分な睡眠を取り、目をしっかりと休ませてあげましょう。
特に寝る直前までスマートフォンを見るのは厳禁です。眠る直前は自然と涙の分泌量も低下するため、通常時以上にドライアイのリスクが高まります。
睡眠不足が続けば、体の調子も乱れてしまい、さらなる目の疲れも引き起こしかねません。最低でも5時間以上はしっかりと眠り、目や体の疲れを取ることが重要です。
目を温める
目を温めるのも疲れ目に効果的です。目の周辺を温めると血流が良くなり疲れが取れるのはもちろん、涙の質も安定し、ドライアイ対策としても高い効果が期待できます。
最近は目を温めるためのグッズも多く販売されているので、それを使うのが良いでしょう。
自宅であれば蒸しタオルで温めるのもおすすめです。タオルを濡らして適度に絞った後、500Wで20~30秒、電子レンジで加熱すれば簡単に蒸しタオルが完成します。電子レンジから取り出した直後はまだ熱いので、少し冷ましてから目の上に載せてください。
温める時間は5~10分で十分です。その後はスマートフォンやテレビを避けて早めに寝るとよいでしょう。
疲れ目に効くツボを押す
マッサージ店で疲れ目に効くツボを押してもらうのもおすすめです。自律神経が緩み、疲れ目が緩和します。
もしマッサージ店に行く時間がない場合は自分でケアすることも可能です。疲れ目に効くツボは、両目のすぐ下部分にある「承泣(しょうきゅう)」を親指と人差し指で押す、眼頭と鼻の付け根部分にある「睛明(せいめい)」を親指と人差し指でつまむだけです。
また、眉毛の真ん中辺りにある「魚腰(ぎょよう)」や、眉間の少し下にある「攅竹(さんちく)」を押さえるのも目のかすみやドライアイに効果があります。
そのほか、後頭部の髪の生え際付近やその少し上などには眼精疲労にも効果的なツボがあるので、両手を使って押してみるのも良いでしょう。
疲れ目を予防する方法とは?
疲れ目をケアするための方法も必要ですが、それ以上に重要なのが疲れ目を予防することです。日ごろから意識することで、疲れ目を防げるようになります。ここでは、その主な方法を見てみましょう。
スマホを使うときは「休みながら」
スマートフォンは休息を取りながら使うことが重要です。動画を見たり、ゲームで遊んだりしていると、気づかない間に時間が過ぎてしまいます。仮に1時間以上スマートフォンを操作している場合は、高確率で目への疲労が蓄積されるでしょう。できれば1時間以上は見続けないようにして、1時間使ったら10分休むといったルーティーンをつくるのがおすすめです。
休憩する際は、目を閉じて心身を休めるほか、遠くを見てピントを合わせるようにすることも忘れずに行ってください。また、スマートフォンを使っている間も意識してまばたきをするようにして、ドライアイを防ぎましょう。
スマホの明るさに注意
スマートフォンの画面は、暗くすると文字が読みにくくなり目が疲れやすくなると思われるかもしれません。しかし、明るくし過ぎるとまぶしさでかえって目が疲れやすくなります。
スマートフォンの画面の明るさは、150~160cd/㎡(カンデラ/平方メートル)が目安と言われています。これは機種にもよるものの、明るさ設定で40~50%程度です。
また、スマートフォン画面の明るさは部屋の明るさにも影響されます。部屋が暗いとスマートフォンの画面を必要以上に明るくしてしまいやすくなるため、できるだけ明るい部屋でスマートフォンを使うようにしましょう。
自分に合ったメガネやコンタクトレンズを使う
メガネやコンタクトレンズが自分に合っているかどうかも、目の疲れを起こさないための重要な要素の一つです。メガネやコンタクトが合っていないと、スマートフォンを使う以前の問題で、すぐに目が疲れるようになってしまいます。
定期的に眼科で視力を測り、合っていない場合は調整をするようにしましょう。
生活習慣そのものを見直す必要も
そもそも常にスマートフォンを見続けてしまう生活習慣そのものの見直しも考える必要があります。特に深夜や寝る直前にスマートフォンを見るのは、目に悪いのはもちろん、体への影響も大きいため、避けるべきです。
寝る前のスマートフォンは、自律神経の乱れや睡眠不足につながり、その結果、眠れずにまたスマートフォンを見るといった悪循環にもなる可能性も高まります。
寝る前はスマートフォンを使わず、目を温めてリラックスした状態で早めに就寝するようにしましょう。
疲れではなく視力低下かも…?視力回復のトレーニング方法
疲れ目かと思っていたら、視力が低下していたといったケースも珍しくありません。ここでは、自分でもできる視力回復トレーニングの方法をいくつか紹介します。
近くと遠くを交互に見て調節力を鍛える
目の高さで親指を立て、腕をまっすぐ前に突き出します。この状態で親指と遠くの景色を交互に見るトレーニング方法です。まず片方の目で親指を10秒見る、そして遠くの景色を10秒見る。これを片方ずつ10セット程度行うことで視力回復に効果を発揮します。
眼球をゆっくりと回す
眼球をゆっくり円を描くように回すトレーニング方法です。両目で約10秒程度かけてゆっくりと右回りに回転させ、次に同じように左回りに回転させましょう。スマートフォンを見続けていると眼球が一点集中になりがちですが、このトレーニングを行うことで目の周りの筋肉がほぐれ、代謝アップにつながります。
視力回復トレーニングができるアプリ
視力回復トレーニングを行えるスマートフォンアプリの活用もおすすめです。ここでは2つのアプリを紹介します。
視力回復~視力検査/ガボールパッチ/3Dステレオグラム~
画像引用:Google Play
3Dステレオグラム画像で目の筋肉をほぐし、ガボール・アイ・ゲームで視力回復チャレンジができるアプリです。視力検査もできるため、効果をすぐに確認できます。
ダウンロードはこちら
App Store(iOS)
Google Play(Android)
視力がみるみる上がる3D視力回復アプリ
画像引用:App Store
3Dステレオグラムで視力回復を行うアプリです。初心者向けと上級者向けの2つのレベルで100の画像があり、1日5分程度の使用で視力回復トレーニングを行えます。
ダウンロードはこちら ※iOS版のみ
App Store(iOS)
まとめ
目の疲れを引き起こす要因はさまざまなものの、スマートフォンの使い過ぎはその中でも大きな要因の一つです。気をつけようとは思いつつも、つい移動中や寝る前などに見てしまい、気がついたら数時間も過ぎていたといったケースも珍しくありません。
目の疲れはたいしたことないと放置していると、それが眼精疲労に進展し、さらに悪化すると頭痛や肩こり、自律神経の乱れなど心身へ影響を与える可能性があります。そのため、少しでも疲れたと思ったら早めのケアが欠かせません。
最近では、スマートフォンアプリでも目の疲れをケアするものが出ているので、効果的に活用しつつ、目の疲れ予防を心がけてください。
※本記事の情報は2024年11月14日時点のデータに基づくものです。