2024年7月、株式会社ベネッセコーポレーションが発表した「生成AIの利用に関する調査」によると、小学生3~6年生の23%が生成AIを知っていると回答しています。
さらに、知っていると回答した小学生の70%が実際に利用したことがあると回答し、生成AIを知っている保護者の66%が生成AIを使ってほしいとも回答しています。この結果からも小学生の段階ですでに学習を中心にAIの活用が進みつつあるといえるでしょう。
本記事では、小中高生の子どもを持つ保護者の方や、勉強にAIを活用してみたい中高生・学生・大人向けに、自宅でもできるAIを活用したオンライン学習について、メリットやデメリット、実際のサービスを紹介します。
- AIが搭載されたオンライン学習コンテンツが増えている
- AIが搭載されたオンライン学習サービスを使うメリット
- AIを使った学習には注意すべきデメリットもある?
- AIが搭載されたオンライン学習アプリ・サービスの例
- AIを取り入れたオンライン学習を快適に利用するなら「LIBMO」
- まとめ
AIが搭載されたオンライン学習コンテンツが増えている
10代にAIの認知が進みつつあるいま、学習にもAIの活用が広がっています。近年は特にオンライン学習においてAIの活用が急速に進んでいます。例えば、小中高生向けに自習や塾での学習をサポートする学習アプリや、大人向けの英会話学習アプリなど、その種類はさまざまです。
AIの搭載によるメリットは多数ありますが、最大のメリットは何と言っても「ひとりひとりに最適化された学習環境を提供できる」点です。
学校の授業や従来の教材は学習内容が一律であることが多く、個人の理解度や進捗に合わせた学習が難しいという課題がありました。一方、AIはデータをもとにリアルタイムで適切なアドバイスを提供したり、問題を自動で生成できます。例えば、AIが個々の弱点を分析して、対策となるような問題を自動で提示するといったことも可能です。
このようなAIの機能を活用することで、自分に合ったペースで着実に学習を進めることができるでしょう。
AIが搭載されたオンライン学習サービスを使うメリット
AIを搭載したオンライン学習サービスならではのメリットについて、4つの項目に分けて紹介します。
時間を問わずいつでも利用できる
教師や講師との対面学習の場合、決まった時間以外では質問に対応してもらうことはできません。しかし、AIであれば時間や場所を問わずいつでも機能を利用できます。
チャット形式でAIに相談できるサービスなら、質問を送れば瞬時にAIから回答が返ってきます。わからない部分を持ち越すことなく解決でき、学習がスムーズに進められます。
オンライン学習サービスでは、いつでもどこでも学習できることが強みです。AIによる時間を問わない対応によって、この強みがさらに活きるでしょう。
一人ひとりに合わせたアドバイスがもらえる
AIが搭載されたオンライン学習サービスなら、利用者それぞれの進捗状況をリアルタイムで把握し、状況に応じたアドバイスをもらうことができます。AIなら、苦手分野を見つけて対策となる教材を提示するといったことが可能です。
また、AIに自由に質問できるサービスなら、まるで教師や講師と個別に学んでいるかのような体験ができます。質問の内容を工夫することで、自分がとくにわからなかった部分などをより深く掘り下げて学ぶことができるため、細かな点まで理解を深めることができます。
手軽に問題が作れる
AIは問題の作成も可能です。例えば、自作のノートの内容をもとに暗記用の問題を生成する機能が搭載されたアプリが実際に提供されています。
問題の作成は自分自身では行えないため、多くの問題を解きたい場合はドリルや問題集を購入したり、親や教師が作る問題を解くのが普通でした。しかしAIを活用することでそういった手間が省け、効率的にたくさんの問題に触れることができるようになります。
また、AIが生成する問題は、自身の理解度に応じて難易度や内容を調整することが可能です。これにより単なる問題集の繰り返しではなく、理解が不十分な部分を効果的に補強できます。
発音や文章形式の回答も可能になる
従来のオンライン学習サービスでは、選択肢から答えを選ぶものや、漢字の読みを文字で入力するなど、答えが明確な問題が中心でした。
一方AIが搭載されたものであれば、英語の発音をAIが分析して評価したり、英文の正しさをAIが内容を理解して判定するなど、柔軟な回答形式に対しても正誤の判断が行えます。
これにより問題の幅が広がり、より多様な学習に対応できるようになりました。
AIを使った学習には注意すべきデメリットもある?
さまざまなメリットを持つAI活用ですが、いくつかの点には注意が必要です。ここでは、その中でも特に注意すべき5つのデメリットを解説します。
考える機会が減ってしまう
苦手分野をもとにしたカリキュラムや問題の作成などをAIが行うため、生徒が自分で苦手分野を把握し、どう克服すべきかなどを考える機会を奪ってしまう可能性があります。
苦手分野を効率的に克服できるのは、確かにメリットではあるものの、得意分野をさらに伸ばす、興味を持てそうな分野を深堀りするといった工夫も欠かせません。
学習アプリだけでなくそれ以外の学習方法を併用するなど、AI任せになりすぎないように注意が必要です。
情報の信頼性が低い場合がある
AIが提示する情報はすべてが正しいわけではありません。
例えばリアルタイムで質問に回答するAIの場合、どんな質問にも正確に答えられるとは限らず、間違った情報が含まれる場合があります。英会話アプリでAIと会話する際に、AIが間違った表現をするケースもあり得ます。
学習アプリを利用する際は、そういった間違いが含まれる可能性があるかどうかを事前に確認したうえで使う必要があります。
モチベーションにつながらないことがある
AIとの対話だけを繰り返していると、モチベーションが高まらず集中できなくなってしまうケースも少なくありません。AIからのアドバイスを素直に受け取れず、途中で投げ出してしまう可能性もあります。
例えば子どもの学習を親が支援する場合は、AI搭載のアプリを活用しつつ、タイミングを見ながら子どもへの声かけを行い、進捗状況や困っていることを聞くといったことが必要です。
そのほか、アプリによっては同じく学習中の人とつながる機能もあるため、モチベーションを高め合うことができます。
AIが搭載されたオンライン学習アプリ・サービスの例
AIが搭載された学習に関するアプリやサービスをいくつか紹介します。
StudyPocket HOME - 勉強AIチャット
画像引用:App Store
「StudyPocket HOME」は、学習相談や勉強に特化した生成AIとのチャットができるアプリです。ChatGPT や GPT-4 などの技術が使われています。
このアプリでは小中高生や大学生、社会人の資格取得に向けた勉強など、さまざまな学習シーンにおける相談に対応しています。
特徴は、答えを直接示すのではなく、答えにたどり着くまでの道筋を示してくれるところ。利用者に考える機会を与えながら導いてくれるため、自身に身に着きやすくなっています。
アプリは無料で使えますが、1日に質問できる回数は限られています。
なお、質問した内容は全ユーザーに対して公開されるため、過去の他のユーザーの質問を見て参考にするといった使い方も可能です。
アプリのダウンロードはこちら
iOS:App Store
(Android版は提供されていません)
すごい暗記帳 -画像からAIが問題作成
画像引用:App Store
すごい暗記帳は、ノートや資料の写真を撮影するとAIが内容をもとに自動で暗記帳や単語帳を作成してくれるアプリです。
一問一答形式の問題だけでなく、他の選択肢をAIが自動生成することで4択問題にしたり、語学学習に特化した問題にしたりとさまざまな機能が搭載されています。学校の授業の複数を効率化したい人や、手書きの暗記帳の作成は面倒という人に適しています。
反復学習を促進する機能もあり、事前に設定したペースに基づいてAIが「今日学習すべき問題」を提示してくれるため、学習内容の定着にも有効です。
暗記帳は他のユーザーに公開したり、他のユーザーのものをダウンロードすることも可能。同じように勉強する仲間とつながることができるタイムライン機能もあり、学習に特化したSNSという側面も持っています。
アプリのダウンロードはこちら
iOS:App Store
Android:Google Play
AI英会話スピーク - スピーキング練習で発音や英語を勉強
画像引用:App Store
AI英会話スピークは「英会話」に特化したアプリで、実際にAIと会話を行うことができるアプリです。リアルな人間との英会話は緊張してしまうという人や、英語話者と話す機会を作ることが難しい人に向いています。
会話をすることで自然と英語のアウトプット量が増えるため、その中で正しい単語の使い方や発音、文法などを学び、自然な英語力を身に着けることができます。
さまざまな学習メニューが用意されていますが、全体的に中学校レベルの基礎的な英語力が必要となります。そのため初心者向けというよりは、既にある程度英語を学んでいる人がより学習を深めるために活用するものといえるでしょう。
中高生以上の子どもや、英語を学んでいる大人にもおすすめのアプリです。
アプリのダウンロードはこちら
iOS:App Store
Android:Google Play
STUDYingアプリ
画像引用:App Store
最後に、大人向けのアプリとなりますが「STUDYingアプリ」を紹介します。
STUDYingアプリは難関資格を含む30以上のさまざまな資格試験の対策が学べるオンライン講座アプリです。スキマ時間に手軽に学習できるよう設計されており、動画による講義だけでなく、資格試験の過去問や問題集なども含んでいます。
このアプリには特許を取得した「AI問題復習機能」が搭載されています。これは、過去に解いた問題の履歴をもとに理解度を測定し、AIが自動的に「今日復習するべき問題」を提示してくれる機能です。この機能によって記憶の定着が進み、より効果的に学習できるでしょう。
アプリのダウンロードはこちら
iOS:App Store
Android:Google Play
AIを取り入れたオンライン学習を快適に利用するなら「LIBMO」
オンライン学習コンテンツを十分に活用するためには、快適なネット環境が欠かせません。特に、動画による講座を受講する場合は、ある程度高速な回線と十分なデータ通信容量が必要になります。
それらのコンテンツをできるだけ費用を抑えながら楽しみたい方には、格安SIMサービス「LIBMO(リブモ)」がおすすめです。
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オンライン学習は長時間にわたる動画視聴が必要になる場合も多いため、データ通信の容量が小さいプランではすぐに使えなくなる、低速になってしまう可能性があります。
しかし、LIBMOであれば、30GBの大容量プランでもデータ通信のみであれば月2,728円(税込)で利用可能です。しかもほとんどのプランで余ったデータ容量を翌月に繰り越せるため、無駄がありません。
一般的に30GBの容量であれば、YouTubeをHD画質でも約30時間は視聴可能です。つまり毎日オンライン学習を受けたとしても、1日1時間は使えます。画質を抑えればさらに長い時間の視聴も可能です。
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まとめ
この記事では、AIを活用したオンライン学習のメリット・デメリットと代表的なアプリについて紹介しました。
現在、急速に認知、普及が進むオンライン学習でのAI活用は、今後さらに進化していくことが予測されます。AIを利用する際は、AIに頼りすぎず、自分で考える力を育てることも重要です。
注意すべき点はあるものの、AIの特徴を理解しながら便利に活用し、学習を効率的に進めていきましょう。
※本記事の情報は2024年11月28日時点のデータに基づくものです。