スマートフォンを充電する際には、ケーブルをスマートフォンに接続して充電を行うことが当たり前でした。しかし近年では、ケーブルなしで充電を行う「ワイヤレス充電」が普及しはじめています。
この記事では、ワイヤレス充電の仕組みや必要なもの、メリット・デメリットや注意点について、そして格安SIMサービスの「LIBMO」で販売しているワイヤレス充電対応機種についてご紹介します。
ワイヤレス充電とは?
冒頭でお伝えした通り、ワイヤレス充電とはケーブルを使わずに電力を送って充電を行うものです。
ワイヤレス充電は、国際標準規格として「WPC(Wireless Power Consortium)」が定める「Qi(チー)」があり、そのQi規格に対応している充電器を使って、Qi規格に対応しているスマホを充電することができます。
では、ワイヤレス充電について、その仕組みと必要なもの、メリット・デメリットや注意点について詳しく見ていきましょう。
ワイヤレス充電の種類/仕組みとは?
ワイヤレス充電にはいくつかの種類があります。
「放射型」と呼ばれる仕組みは遠くまで電力を飛ばすことができる特徴があり、放射型の中にもマイクロ波方式・超音波方式・レーザー方式などいくつかの種類に分かれています。
一方、スマートフォンの充電に用いられているものは比較的近い距離で電力をやり取りする「非放射型」です。非放射型のなかでもiPhone Xシリーズなどで対応している方式は「電磁誘導方式」と呼ばれています。
「電磁誘導方式」は、送電する側と受電する側の間に「誘導磁束」を発生させて充電させる方式のことです。コストが少なくて済み、なおかつ小型であるため、ワイヤレス充電のなかでもっとも一般的な方式です。
ただし、伝送距離が短い分、送電側・受電側の位置がずれていると、うまく充電できないなどのデメリットがあります。
ワイヤレス充電に必要なもの
ワイヤレス充電に必要となるものは、「Qi規格に対応した、ワイヤレス充電ができるスマートフォン」と「Qi規格に対応したワイヤレス充電器」です。
ただ、この2つを用意するだけではなく、しっかりチェックしておくべき点があります。それが、スマートフォンと充電器、それぞれの対応出力です。
ワイヤレス充電の充電速度は、スマートフォンと充電器の出力の遅い(ワット数の小さい)方に引っ張られてしまうため、例えば7.5Wで急速充電できるスマートフォンを持っていても、充電器が5Wしかない場合は本来の速度よりも充電速度は遅くなります。
また、詳しくは後述しますが、ワイヤレス充電は通常の充電よりも時間がかかることも覚えておきましょう。もちろんスペック面は現在も改善が続けられており、充電速度は改善されていくはずです。
ワイヤレス充電のメリット
ワイヤレス充電のメリットとしてまず挙げられることは、「手軽で簡単である」ということです。ワイヤレス充電器の上にスマートフォンを置くだけで充電ができるため、ケーブルでの充電のときに起こりがちであったケーブルの破損、断線の心配がありません。
また、ケーブルがないということから、スマートフォンの接続端子を問わず、Qiにさえ対応していれば充電できるという点もメリットです。ケーブルがない状況でも、友人のスマートフォンがQiに対応しているなら充電器を貸すこともできます。
ワイヤレス充電器の機種によっては、複数台のスマートフォンを充電できるようになっているものもあります。Qiに対応していれば複数台の、機種の違うスマートフォンであっても同時に充電できることが特徴です。複数のスマートフォンを持っている人にとっては嬉しいメリットでしょう。
ワイヤレス充電のデメリット
ワイヤレス充電のデメリットとしては、「充電時間が遅い」ことが挙げられます。
ワイヤレス充電は直接電源に接続せず、磁界の仕組みを使った電力の生成を行うため、その分効率が悪くなりがちです。
また、ワイヤレス充電器の供給電力が低いと、充電速度はさらに遅くなってしまいます。急速充電ができるスマートフォンを持っていても、ワイヤレス充電器側が急速充電に必要な7.5Wの電力を供給できない場合は、本来の速度での充電ができなくなります。
さらに、充電器とスマートフォン内部のコイルの位置が合っていない場合、「充電時間が長くなる」「充電できない」といったトラブルも起こりうるため、コイルの位置をしっかりと合わせる必要があります。
ワイヤレス充電器のほとんどの製品は、充電パッド中央にスマートフォンを置くつくりになっていますが、使用する際は正しく充電できているか、スマートフォンの位置を確認しておきましょう。
いざ使ってみると、スマートフォンのバイブレーション機能がオンになっていたことが原因で、位置がずれてしまうといったこともよくあります。
ワイヤレス充電器によっては、スマートフォンの受電コイルの位置を読み取って、適切な送電コイル位置に移動して充電できる製品もあるので、不安な方はそうした機能のある製品を選んでおくと安心でしょう。
ワイヤレス充電の注意点
ワイヤレス充電を行う際には、いくつかの注意点があることも覚えておきましょう。
まずは、異物を乗せないことです。
異物検出機能(FOD)未搭載のワイヤレス充電器の場合、受電機がない状態で電力が放出され続けることで異常な発熱や故障を招きます。
また、RFIDチップや磁気テープなどを搭載したクレジットカードやパスポート、セキュリティバッジなどを破損させる可能性もあります。特にSuicaやPASMOなど、交通系ICカードをスマホケースに収納している人は、注意が必要です。
なお、最新のQi規格では異物検出機能の搭載が必須化されているため、異物を検出した時点でアラートなどがでるでしょう。
2つめの注意点は、金属製のケースやバッテリーケース、厚みのあるケースなどに収納しているスマートフォンなどの端末をそのまま置かないことです。
充電に時間がかかる、もしくは充電できないといった不具合につながるおそれがあります。事前にケースの素材や厚さを確認しておきましょう。
最後の注意点は、ワイヤレス充電器の発熱です。
ワイヤレス充電器では、向かい合って配置されたコイルに磁界を発生させて電磁誘導を行います。そのため熱がこもりやすいという特性があり、夏場は特に温度が上昇しやすくなります。
安全回路がワイヤレス充電器に備わっていれば自動的に電源オフがされますが、安全回路がないワイヤレス充電器の場合はスマートフォンのバッテリーの寿命を縮めてしまうおそれがあります。
ワイヤレス充電器はバリエーションが豊富!
ワイヤレス充電器は形状のバリエーションが非常に豊富です。なかには複数の端末を充電できるものもあります。ここからはワイヤレス充電器を形状別にご紹介します。
さまざまな置き方ができる
ワイヤレス充電器には、さまざまな形状のものがあります。まずはワイヤレス充電器の代表的な形状をご紹介します。
・パッドタイプ
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ワイヤレス充電器のなかでは最も一般的な、定番の形状です。そのためラインナップが豊富にあり、デザイン性にすぐれたモデルも多数販売されていることが特徴です。価格も比較的手ごろな製品が多いことも魅力です。
高さがない平らな形状であることから、机やテーブルの上に置いても場所を取ることがなく、収納や持ち運びにも便利な形状です。充電中は置いたまま使用しにくいため、充電中は操作をしないという方におすすめです。
・マウントタイプ
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吸盤などで車のダッシュボードに固定できるタイプのワイヤレス充電器です。スマートフォンのサイド部分を挟んで固定できることから、振動に強く、スマートフォンが落下しにくい特徴があります。
角度を自由に調節できる製品もあり、スマートフォンをカーナビとして運転中に利用したい人におすすめです。車内でワイヤレス充電環境を構築できるので、お出かけの際に役立つでしょう。
・スタンドタイプ
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スマートフォンを立てかけられるようになっているのがスタンドタイプです。充電中でも画面がよく見えるため、通知をチェックしたり調べ物をしたり、ながら操作をしやすいことが特徴です。一方、高さがあるため持ち運びには向きません。
・モバイルバッテリータイプ
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ワイヤレス充電ができるモバイルバッテリーもあります。屋外でもワイヤレスで充電できる利点があり、充電ケーブルが不要なため、荷物を減らせることも魅力です。
ワイヤレス・有線両方の充電ができる製品もあるので、幅広い用途で使用することができるでしょう。
2台以上充電できるものも
画像引用:Amazon
ワイヤレス充電器の一部の製品に、1台で複数の端末を同時充電可能な製品があります。そうした製品であれば、スマートフォンを2台や、スマートフォンとスマートウォッチを同時に充電したりすることも可能です。ワイヤレス充電に対応した端末を複数持っている人には非常に便利でしょう。
ワイヤレス充電器を選ぶときは、搭載するコイルの数もチェックすることをおすすめします。コイルの数が多いワイヤレス充電器は充電可能な面積が広いため、位置が少しずれていても問題なく充電できます。
対応機種なら急速充電も使える
急速充電とは、より高い電圧・電流を流すことによって、普通の充電よりも迅速に充電を行う方法のことです。
近年は、急速充電機能の「Quick Charge」対応のワイヤレス充電器も販売されるようになってきました。「Quick Charge」とは、アメリカの半導体メーカーOualcommが開発した規格のことで、「Quick Charge」対応製品を使用することによって、より早く充電することができるようになります。
急速充電には、充電器側とスマートフォン側の両方が「Quick Charge」に対応している必要があります。
LIBMOの販売機種でワイヤレス充電に対応しているのは?
TOKAIコミュニケーションズの格安SIMサービス「LIBMO」が販売する機種の中で、ワイヤレス充電に対応しているおすすめ機種をピックアップしました。
iPhoneSE(第2世代)
iPhoneSE(第2世代)は2020年4月にAppleのWebサイト上で発表されたスマートフォンです。
価格を抑えたスマートフォンとして2016年に発売されたiPhone SEの第2世代モデルであり、iPhone 8の後継機です。Qiに対応しているほか、急速充電にも対応。ワイヤレスの場合は7.5Wでの充電が可能です。ちなみに有線充電の場合は、最大18Wでの充電を行い、30分で50%まで充電することができます。
カメラはiPhone 11のワイドカメラと同等の1,200万画素のカメラを搭載していて、4K・60fpsまでのビデオ撮影もできるようになっています。
iPhoneSE(第2世代)をLIBMOで購入する際の価格は、一括払いの場合41,712円(税込)です。分割払いでは、24回払いで1,738円(税込)となっています。
iPhoneでワイヤレス充電を使用するメリットとしては、充電に使用するライトニングケーブルの差込口が空くため、付属の純正イヤホンを使用したまま充電が可能です。
iPhoneSE(第2世代)の詳しい性能については以下のページをご参照ください。
今なら「端末割引プログラム」で実質13,200円割引も
LIBMOはさまざまなキャンペーンを展開していますが、2021年7月現在も展開されている「端末割引プログラム」は、iPhoneを含めた端末を安く手に入れることができる、大変お得なキャンペーンです。
端末割引プログラムは、「なっとくプラン(20GB)」もしくは「なっとくプラン(30GB)」を申し込んだ方が、LIBMOの契約と同時に端末を購入した場合、データ通信月額利用料から毎月最大550円(税込)を24ヶ月間割引するというキャンペーンです。
端末割引プログラムで申し込んだ場合、iPhoneSE(第2世代)では、実質月々1,738円(税込)から550円(税込)が24ヶ月間割引されるので、分割払いで1,188円(税込)で購入することが可能です。
まとめ
ワイヤレス充電は、ケーブルなしで充電できることが最大のメリットです。充電速度は少し遅くなりますが、モバイルバッテリー型のワイヤレス充電器を持ち歩いていれば外出先での充電も便利になります。
LIBMOをご契約を検討中の方はぜひワイヤレス充電に対応するiPhoneシリーズをご検討ください。