『フィルタリング』は子どものネット利用に必須?基礎知識から詳しく解説

スマホを持つ子供

 

インターネットが広く浸透した今日において、多くの子どもはいわゆる「デジタルネイティブ」に該当します。

しかし、物心ついた時からインターネットに親しみがあるからといって、ネットリテラシーが育っているとは限りません。インターネットを使いこなす能力や考え方が身に付いていなければ、何らかの犯罪やトラブルに巻き込まれる危険性が大きくなります。

そうした危険性から未成年者を守るためには、保護者と子どもの双方が「フィルタリング」の正しい知識を身に着けておくことが重要です。この記事では、フィルタリングについて、その必要性やメリット、使い方などを解説します。

 

 

フィルタリングとは

スマホを使う子供と悩む親


2018年に改正法が施行された「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」に基づき、18歳未満の未成年を対象として、携帯電話事業者には原則としてフィルタリングサービスの提供が義務づけられました。なお、保護者がフィルタリングサービスを利用しないと申し出た場合はその限りではありません。

ここで言及されている「フィルタリング」とは、未成年者を有害なWebサイトから守り、安全にインターネットを利用するために提供されるサービスを指します。

参考:青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律

 

スマホのフィルタリングはなぜ必要?

多くの子どもたちにとって、今やスマホはなくてはならないものでしょう。しかし、スマホは有害なWebサイトや悪意ある他者につながり得ます。子どもに限った話ではありませんが、正しい知識を持ってスマホを使用しないと簡単にトラブルに巻き込まれてしまいます。そのような被害を防ぐためにも、スマホのフィルタリングは必要なのです。

ここでは、フィルタリングが必要な理由について、2つの側面から解説します。

 

インターネットを介して子どもが被害を受けるケースが増加

インターネットを利用することで、子どもが何らかのトラブルに巻き込まれるケースが増加しています。

警察庁が公開している「令和4年における少年非行及び子供の性被害の状況」の第4項目「SNSに起因する事犯の被害状況」を見てみると、2019年に被害児童数は2,082件と、2013年の1,293件という統計以降最大となり、その後も2020年は1,819件、2021年は1,812件、2022年は1,732件と数多くの子どもが被害に遭っているのです。

一方で、こうした被害に遭った子どもたちのうち、フィルタリングを利用していた事例は2022年のケースを見ると、「利用あり」が117件なのに対して、「利用なし」が864件と8倍近くになっています。

また、子どもたちがどのようなアクセス手段で被害に遭ったのかを見てみると、2022年の1,732件のうち1,657件がスマートフォンを用いた結果、被害に遭っていることが分かります。

このような実態があることから、インターネットの利用時にはフィルタリングが必要とされているのです。

参考:令和4年における少年非行及び子供の性被害の状況

 

フィルタリングが防ぐさまざまなリスク

前述したように、フィルタリングサービスを利用せずにスマホでインターネットにアクセスした場合、子どもたちが被害に遭う確率は格段に跳ね上がります。フィルタリングサービスを利用していれば、そのような被害に遭わずに済むかもしれません。では、フィルタリングサービスを利用するとどのような危険性から子どもたちを守れるのでしょうか。

まずは、何らかの犯罪に巻き込まれる危険性が挙げられます。子どもが巻き込まれやすい犯罪としては、詐欺サイトへの誘導による金銭的被害や、SNSの利用による性被害などです。

また、アプリ内課金によって数十万円規模の高額な請求をされるトラブルや、有害なWebサイトにアクセスしたことで個人情報を抜き取られるトラブルもあるでしょう。

フィルタリング機能を利用すれば、これらのリスクから子どもたちを守れるのです。

 

フィルタリングを活用するメリット

スマホを見る親子


フィルタリング機能を活用すると、以下のようなメリットが発生します。

 

・有害・悪質なWebサイトへのアクセス防止

フィルタリング機能をONにしておくことで、子どもたちにとって有害なWebサイトへのアクセスを未然に防げます。こうしたWebサイトへのアクセスは、個人情報の漏えいや詐欺・性被害などの犯罪につながる恐れが高いため、最初からアクセスできないようにしておけるフィルタリング機能は非常に効果的です。

 

・アプリケーション内課金の防止

有害なWebサイトへのアクセスによる被害と同じくらい重大な問題として、子どもたちが多額の「課金」をしてしまうケースが挙げられます。一度請求が来てしまうと、事情を説明しても支払わざるを得ない場合があるため、ネットリテラシーの育っていない子どもたちにアプリゲームなどを許す際は、必ずフィルタリングを設定しておきましょう。そうすることで、課金やゲームのプレイ時間を制限できます。

 

・スマホの利用状況の確認

子どもが1日のうちにどれくらいスマホを利用しているか、その内訳はどのようになっているか、フィルタリング機能を設定すれば確認できます。利用状況に応じて、家庭内でスマホの利用について話し合うことも重要です。

 

・保護者のスマホ・PCから簡単にフィルタリング内容の設定が可能

フィルタリング内容の設定は保護者の端末からいつでもどこでも手軽に行えます。

 

フィルタリングの主な機能・使い方とは?

スマホを操作する人


ここでは、フィルタリングの主たる機能や、実際の使い方を見ていきましょう。iPhoneとAndroid端末それぞれに搭載されている標準機能と、フィルタリングアプリの機能に分けて解説します。

 

iPhoneに標準搭載された機能を使う場合

まずは、iPhone標準搭載のフィルタリング機能について、利用できる機能と使い方を解説します。

 

利用できる機能

iPhone標準搭載のフィルタリング機能としては、以下の8点が挙げられます。

 

・コンテンツとプライバシー

SNSやマッチングアプリなど、子どもにとって有害となり得るアプリケーションの機能を制限可能です。

 

・AppStoreやiTunesStore

ゲームアプリや音楽のダウンロードを制限できます。

 

・アプリケーションの機能

Safariやカメラ機能など、iPhoneに標準搭載されている機能を制限できます。

 

・不適切なコンテンツ

「音楽」「映画」「テレビ番組」「アプリ」などの各種コンテンツのうち、子どもにとって不適切な表現が用いられている恐れのあるコンテンツを制限可能です。

 

・Webアクセス

成人向けコンテンツなど、子どもにとって適切ではないWebサイトへのアクセスを制限できます。

 

・Siriを使ったWebアクセス

子どもがSiriに対して不適切な言葉で話しかけてもWeb検索や反応ができないように制限できます。

 

・GameCenter

GameCenterの機能を制限可能です。

 

・その他の機能

ほかにも、位置情報や連絡先、写真など、iPhoneに標準搭載されている各種アプリの一部機能について制限できます。

 

使い方

フィルタリングできる対象は多岐にわたりますが、フィルタリングの仕方はほぼ一本道なので難しくはありません。「設定」→「スクリーンタイム」→「コンテンツとプライバシーの制限」をタップしましょう。あとは制限したい機能、制限しなくてよい機能に応じてそれぞれ選ぶだけとなります。

 

Androidに標準搭載された機能を使う場合

続いて、Android端末標準搭載のフィルタリング機能と使い方を解説します。

 

利用できる機能

Android端末の場合は、「アプリのダウンロード制限」と「スマホ利用の制限」および「Googleのセーフサーチ機能」が利用可能です。

 

使い方

・アプリのダウンロード制限

「GooglePlayストア」を起動後、「設定」を選択しましょう。続いて「保護者による使用制限」の項目をONにすれば制限可能です。子どもの年齢に合わせた設定もできます。

 

・スマホ利用の制限

厳密にはAndroid端末の標準機能ではありませんが、Googleが提供している無料アプリ「ファミリーリンク」を使って子どものスマホ利用を制限することができます。

使い方は、GooglePlayストアにて提供されている「ファミリーリンク」アプリをインストールし、アプリ内で設定を行います。利用時間の上限設定や、各種アプリケーションのダウンロード設定、サイト表示の許可などが可能です。

 

・Googleのセーフサーチ機能

この機能を設定すると、有害なWebサイトの閲覧を防止できます。「chromeアプリ」を開いたら、右上のプロフィール写真(またはイニシャルアイコン)をタップしましょう。次に、「設定」をタップし、「不適切な検索結果を非表示にする」をタップし、最後に「露骨な表現を検索結果から除外する」をONにすれば設定完了です。

 

フィルタリングアプリを使う場合

前項でも紹介した「ファミリーリンク」のようなフィルタリングアプリも、フィルタリングの手段としては効果的です。ここでは、フィルタリングアプリの主な機能と導入方法を解説します。

 

フィルタリングアプリの主な機能

フィルタリングアプリは、iPhoneやAndroid端末の項目で紹介したような有害なWebサイトのアクセス防止や、スマホ使用の制限などが可能です。さまざまなアプリが配信されており、アプリごとに特徴はさまざまです。

 

例として、格安スマホのLIBMO(リブモ)が提供するセキュリティサービス「TOKAI SAFE」について見てみましょう。主な機能は以下の通りです。

・ウイルスから端末を守る

・Webサイトへの安全な接続

・有害なコンテンツのブロック

・スマホの使いすぎ防止

など

 

導入方法

フィルタリングアプリは、基本的にはアプリケーションのインストール後、アプリの指示に沿って設定をすれば簡単に導入できます。

さきほどご紹介した「TOKAI SAFE」を例に導入方法を見てみましょう。

 

・利用申し込み

・アプリのダウンロード、インストール

・事前に取得したユーザーID、パスワードでログイン

・家族のアカウントを作成

・ファミリールールの設定にて、各種フィルタリングや利用制限内容の設定

 

ぜんたいの大まかな流れはこのようになっています。いずれも案内の通りに進めれば問題なく完了できるでしょう。

 

おすすめのフィルタリングアプリは?

TOKAI SAFE


最後に、おすすめのフィルタリングアプリとして「TOKAI SAFE」と「i-フィルター for マルチデバイス」を紹介します。

 

TOKAI SAFE

「TOKAI SAFE」は、iPhoneとAndroidだけでなくPCやmacにも対応しているマルチプラットフォーム型フィルタリングアプリです。1つのライセンスで最大7台の端末にインストールできるため、家族全員の安全を管理できます。ライセンス管理はWeb上で簡単に操作できるのも安心です。

セキュリティやフィルタリング機能のほか、端末の位置情報管理やペアレンタルコントロール機能によって、子どもを含め家族全員のインターネットの安全を守ります。月額利用料金は、最大7台の端末で税込440円とお手頃価格です。

 

▼TOKAI SAFEについて詳しくはこちら
TOKAI SAFEをチェック

 

i-フィルター for マルチデバイス

「i-フィルター for マルチデバイス」もiPhone、Android、Windowsで利用可能なフィルタリングアプリです。見守り機能やWebフィルター、アプリフィルターを搭載しており、子どもの安全を守るには最適のアプリケーションといえます。利用料金は、以下のように年額となっています。

1台用価格

1年版:税込4,400円  2年版:税込6,519円  3年版:税込9,574円

3台用価格

1年版:税込9,574円  2年版:税込15,074円  3年版:税込20,166円

 

まとめ

子どもにとってインターネットが身近になっている現代においては、前提としてネットリテラシーの教育が最重要です。

しかし、全ての子どもたちに教育が行き渡るとは限らないため、保護者の権限で安全な環境を構築することが求められます。そのためには、フィルタリング機能を適切に活用することがポイントです。フィルタリングは、さまざまなリスクから子どもを守ります。

正しい知識を身につけて、安全にインターネットを利用しましょう。

 

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