ワイモバイルの新料金プラン「シンプル2」が発表されました。従来プランからの変更点や、割引適用条件などについて気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ワイモバイルの新料金プラン「シンプル2」について詳しく解説します。また、格安SIMのLIBMOとの料金を、どちらがお得なのか比較してみました。
格安SIMに乗り換えたいと思ってはいるものの、料金体系や割引適用後の価格がわかりづらく、一歩が踏み出せずにいるという方におすすめの内容です。
ワイモバイルとは?
ワイモバイルは2014年にサービスを開始した、ソフトバンクのサブブランドです。
現在では多くの事業者が「格安SIM」「格安スマホ」を提供していますが、ワイモバイルには大手キャリアの回線を間借りする「MVNO」と大きく異なる点があります。それは、ソフトバンクの自社回線を利用しているところです。そのため、回線が混み合う時間帯でも速度が安定していることや、通信可能なエリアが広いといったポイントがあります。
一方、サブブランドではない格安SIMに比べるとやや料金が高めに設定されている傾向もあります。今回の新料金プランでどのような変更が加えられたか、早速見ていきましょう。
2023年10月に登場したワイモバイルの新料金「シンプル2」は、これまでの「シンプルS/M/L」プランと比べて、どんな違いがあるのでしょうか。詳しくみてみましょう。
従来の「シンプルS/M/L」から変化したポイント
従来のプランから変化したポイントとして、以下の3点が挙げられます。
・データ量増量
・料金値上げ
・データ使用量1GB以下の場合の割引(Mプラン・Lプランのみ)
最も大きな変更点は、データ量の増加です。
プラン |
変更前 |
変更後 |
||||
データ量 |
料金 |
1GBあたり |
データ量 |
料金 |
1GBあたり |
|
S |
3GB |
2,178円 |
726円 |
4GB(+1GB) |
2,365円(+187円) |
591円 |
M |
15GB |
3,278円 |
219円 |
20GB(+5GB) |
4,015円(+737円) |
201円 |
L |
25GB |
4,158円 |
166円 |
30GB(+5GB) |
5,115円(+957円) |
171円 |
※金額はすべて税込
表のように全てのプランでデータ量が増加しており、それに伴い料金も値上げとなっています。ちなみにデータ量1GBあたりの料金はSプラン・Mプランでは値下がりしていますが、Lプランではわずかに値上がりしています。
一方で割引施策も強化されました。データの使用料が1GB以下の場合、以下の割引が適用されます。
その月のデータ使用量が1GB以下の場合 |
|
シンプル2 Mプラン |
月1,100円の割引が適用 ※割引適用後 2,915円 |
シンプル2 Lプラン |
月2,200円の割引が適用 ※割引適用後 2,915円 |
※金額はすべて税込
データ使用料が1GB以下の場合、Mプラン・Lプランともに割引によって2,915円となります。また、その他の割引(PayPayカード割、おうち割 光セット(A)※詳しくは後述)と併用すると、いずれも月額1,078円となります。これは、割引適用後のSプランと同額です。
シンプル2の料金体系を詳しく解説
続いて、新たにはじまる「シンプル2」について、プランごとの料金体系を解説します。
プラン別料金一覧
シンプル2のプラン別料金を一覧表にまとめました。なお、通話料は別途かかります。
プラン名 |
シンプル2S |
シンプル2M |
シンプル2L |
|
データ容量 |
4GB |
20GB |
30GB |
|
①月額基本料 |
2,365円 |
4,015円 |
5,115円 |
|
②PayPayカード割 |
‐187円 |
|||
③右記のいずれか |
おうち割 光セット(A) |
‐1,100円 |
‐1,650円 |
|
家族割引サービス (2回線目以降) |
‐1,100円 |
|||
④データ使用量が1GB以下/月 の場合 |
- |
-1,100円 |
-2,200円 |
|
例)①-②-③おうち割 光セット(A) |
1,078円 |
2,178円 |
3,278円 |
※金額はすべて税込
各プランの割引後の料金について詳しく見ていきましょう。
【シンプル2 S】データ容量4GB
シンプル2 Sの月額基本料は、2,365円です。
割引については、PayPayカード割の-187円と、おうち割 光セット(A)もしくは家族割引サービスの-1,100円が適用されます。
割引後の料金は1,078円となります。
【シンプル2 M】データ容量20GB
シンプル2 Mの月額基本料は、4,015円です。
割引については、PayPayカード割の-187円と、おうち割 光セット(A)の-1,650円もしくは家族割引サービスの-1,100円が適用されます。
割引後の料金は2,178円もしくは2,728円です。
また、データ使用料が月1GB以下の場合はさらに-1,100円の割引が受けられ、1,078円(おうち割 光セット(A)割引適用の場合)となります。
【シンプル2 L】データ容量30GB
シンプル2 Lの月額基本料は、5,115円です。
割引については、PayPayカード割が-187円で、おうち割 光セット(A)の-1,650円もしくは家族割引サービスの-1,100円が適用されます。
割引後の料金は3,278円もしくは3,828円となります。
また、データ使用料が月1GB以下の場合はさらに-2,200円の割引が受けられ、1,078円(おうち割 光セット(A)割引適用の場合)となります。
シンプル2プランで提供される割引の詳細
シンプル2プランでは、3種類のお得な割引が提供されています。それぞれの適用条件についてチェックしていきましょう。
PayPayカード割
シンプル2となって新設されたPayPayカード割では、「PayPayカード/PayPayカード ゴールド」で料金を支払った場合に、月額料金から「187円」が割引かれます。
PayPayカードユーザーにとっては、うれしい新施策といえるでしょう。
一方、非PayPayカードユーザーにとっては恩恵が得られないため、カードの発行を検討する必要が出てしまいます。
おうち割 光セット(A)
「おうち割光セット(A)」は、ソフトバンクが提供する対象の固定回線サービスに加入していると利用可能です。シンプル2Sで「1,100円」、シンプル2M・Lで「1,650円」が割り引かれます。
対象になる固定回線サービスは、以下の2つです。
・ソフトバンク光
・ソフトバンクAir
おうち割光セット(A)を適用するには別途申し込みが必要となります。まだソフトバンク光・ソフトバンクAirを契約していない場合は、オンライン窓口、もしくはソフトバンクショップ・ワイモバイルショップで申し込みましょう。
契約済みの場合は、My Y!mobileの申し込みページからログインし割引適用の連携を行うか、ワイモバイルショップで直接手続きすることで適用されます。
おうち割 光セット(A)の注意点
ここで一つ注意が必要です。ワイモバイルとソフトバンク光・Airを同じ名義で契約している場合はMy Y!mobileの申し込みページが利用できますが、名義が異なる場合には、ショップにてワイモバイルの契約者が手続きをしなければなりません。
手続きに必要な書類は以下の4つです。
・おうち割光セット(A)契約者の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
・家族確認書類(契約者と家族の本人確認書類、同居していない場合は家族確認ができる発行から3ヶ月以内の戸籍謄本など)
・ソフトバンク光やAirの申し込み番号
・おうち割光セット(A)の専用同意書
また、ソフトバンク光の場合は、総額月額550円の必須オプションに加入しないと、おうち割 光セット(A)が適用されません。
対象の総額月額550円のオプションは以下の3つです。
・光BBユニットレンタル
・Wi-Fiマルチパック・Wi-Fi地デジパックのいずれか
・ホワイト光電話・BBフォン・光電話(N)のいずれかとBBフォン
ソフトバンクAirの場合はオプションの申し込みは不要で、1回線目からおうち割光セット(A)が適用されます。
家族割引サービス
ワイモバイルの家族割は、家族でワイモバイルを利用している場合に、2回線目以降の基本使用料から毎月「1,100円」割引かれるものです。同居していなくても適用され、9回線まで申し込み可能です。
ただし、おうち割 光セット(A)と家族割引は併用できません。どちらも選べる状況であれば、1回線目から割引対象になるおうち割 光セット(A)の方がお得です。
家族割引サービスの利用条件
家族割引サービスが指す「家族」には以下の条件があります。
血縁・婚姻
・同居している家族
・離れて暮らしている家族
※親族関係を示す「親等」についての条件はありません。
同住所
・同一の住所であることが確認できる契約者(別姓可)
手続きには本人確認書類などの家族関係を確認する書類が必要となります。
ワイモバイルの「シンプル2」とLIBMOの「なっとくプラン」どちらが安い?
ここからは、ワイモバイルの新プラン「シンプル2」と、格安SIMサービスLIBMOの「なっとくプラン」のどちらがお得に利用できるのか、容量ごとに比較していきます。
|
ワイモバイル |
LIBMO |
|||||
プラン名 |
S |
M |
L |
3GB |
8GB |
20GB |
30GB |
月額基本料 |
2,365円 |
4,015円 |
5,115円 |
980円 |
1,518円 |
1,991円 |
2,728円 |
割引適用後価格
※1 ※2 |
1,265円 |
2,178円 |
3,278円 |
760円 |
1,298円 |
1,771円 |
2,508円 |
※1 ワイモバイル:PayPayカード割・おうち割 光セット(A)・家族割引を適用した金額
※2 LIBMO:LIBMO×光セット割を適用した金額
「シンプル2 S」とLIBMOを比較
まずは、ワイモバイルの「シンプル2 S(4GB)」とLIBMOの「なっとくプラン 8GB」を比較します。
プラン名 |
ワイモバイル |
LIBMO |
月額基本料 |
2,365円 |
1,518円 |
割引適用後価格 |
1,265円 |
1,298円 |
1GBあたりの単価 |
316.25円 |
162.25円 |
※1 ワイモバイル:PayPayカード割・おうち割 光セット(A)・家族割引を適用した金額
※2 LIBMO:LIBMO×光セット割を適用した金額
※3 割引後の月額基本料で計算
注目すべきはデータ容量の差です。ワイモバイルの「シンプル2 S」がデータ容量4GBなのに対し、LIBMOの「なっとくプラン」は8GBと倍の容量となっています。また、月額基本料についても割引前はLIBMOの「なっとくプラン 8GB」なら1,518円と847円もお得です。
割引適用後はワイモバイルの「シンプル2 S」の方が33円安くなりますが、LIBMOはワイモバイルの倍の容量であるということを忘れてはいけません。結果、GB単価はLIBMOが「162.25円」と、ワイモバイルの「316.25円」のおよそ半分となり、圧倒的にLIBMOがお得という結果になりました。
「シンプル2 M」とLIBMOを比較
続いてワイモバイルの「シンプル2 M(20GB)」とLIBMOの「なっとくプラン 20GB」を比較します。
プラン名 |
ワイモバイル |
LIBMO |
月額基本料 |
4,015円 |
1,991円 |
割引適用後価格 |
2,178円 |
1,771円 |
GB単価 |
108.9円 |
88.55円 |
※1 ワイモバイル:PayPayカード割・おうち割 光セット(A)・家族割引を適用した金額
※2 LIBMO:LIBMO×光セット割を適用した金額
※3 割引後の月額基本料で計算
割引前の時点で、LIBMOがワイモバイルの半額以下となっています。また、割引適用後の価格でもLIBMOが407円も安いという結果が出ました。
「シンプル2 L」とLIBMOを比較
最後に、ワイモバイルの「シンプル2 L(30GB)」とLIBMOの「なっとくプラン 30GB」を比較してみましょう。
プラン名 |
ワイモバイル |
LIBMO |
月額基本料 |
5,115円 |
2,728円 |
割引適用後価格 |
3,278円 |
2,508円 |
GB単価 |
105.75円 |
83.6円 |
※1 ワイモバイル:PayPayカード割・おうち割 光セット(A)・家族割引を適用した金額
※2 LIBMO:LIBMO×光セット割を適用した金額
※3 割引後の月額基本料で計算
こちらについても、割引前の料金の時点で、LIBMOがワイモバイルの半額近い料金となっています。また、割引適用後価格についてもLIBMOが770円も安いという結果が出ました。
大容量プランなら割引なしでもLIBMOがおトク
ワイモバイルとLIBMOの価格を比較しましたが、結論から言えばLIBMOの方がお得といえるでしょう。特に大容量プランなら、LIBMOの方が割引なしでも安く利用できます。容量の少ないプランについても、割引ありの同条件であればLIBMOの方がお得です。
ワイモバイルの割引を受けるためには、カードの利用やネット回線の利用など、条件をクリアしなければなりません。LIBMOなら、そういった割引を気にしなくても、もともとの料金が低価格に抑えられているためお得に利用できます。
まとめ
従来のモデルに比べ使用できる容量が大きくなったことが、ワイモバイル「シンプル2」の大きな変更点です。割引施策も強化されたため、契約内容によっては、これまでよりもお得に利用できる場合もあります。しかし、光回線の利用やクレジットカードの利用など、割引を受けるためのハードルが高くなっています。
LIBMOは基本料金自体が安いため、割引を意識して使う必要がなく、とてもお得で手軽だといえるでしょう。
格安SIMへの乗り換えを考えている方は、ぜひお近くのLIBMO取扱店まで足を運んでみてください。
※本記事の情報は2023年10月12日時点のデータに基づくものです。
※掲載中のプランや割引は予告なく変更になることがあります。